ANAやJALで特典航空券を取得する際に必要経費としてかかってくる「燃油サーチャージ」。
せっかく「陸マイラー」としてマイルを貯めて特典航空券を発券しても、近年高騰する燃油サーチャージのせいで合計金額が高くなってしまうということも少なくありません。
あまりにも高いと、せっかくマイルでお得なはずなのに損した気分になってしまいますよね・・・。直近では「2019年2月〜3月発券分の燃油サーチャージはさらに値上げ」となってしまいました。
しかし世の中には、そんな高騰する燃油サーチャージを「無料」にする方法があることをご存知でしょうか?
知っているか知らないかでは数万円、家族旅行になると10万円以上の金額差となるケースもありますのでチェックしてみましょう!
燃油サーチャージとは?
燃油サーチャージは世界で航空燃料が高騰していることに伴って、通常の航空券代にプラスして購入者へ燃料費負担を求める料金のことを指します。別名、燃油特別付加運賃。
燃料サーチャージは数ヶ月に一回の割合で原油生産地の政情不安や為替、世界情勢の変化などによって価格が変化しています。ANA・JALの場合は2ヶ月に一回改定があります。
- 6,000円以上:燃料サーチャージ適用
- 5,999円以下:燃料サーチャージ適用なし
ANAやJALでは、1バレル米ドル価格(約160リットル)× 為替レートの金額が、6,000円を超えると燃料サーチャージ適用になるという仕組みです。
また、6,000円を超える金額となった場合、7,000円・8,000円・9,000円と1,000円上がるごとに燃料サーチャージも倍増して行きますので、仮に適用されるとしてもできるだけ6,000円台の最小価格で抑えたいというのが、現状の燃料サーチャージのシステムとなっています。
燃油サーチャージを無料にする方法
2019年2月現在、ANAやJALでは「片道最大17,500円の燃油サーチャージ」が課せられています。
最高値となっている北米や欧州、中東、オセアニア地域では航空券とは別に35,000円を支払わなければならないので、家族3人で航空券を取得したら燃料代だけで何と10万円超え。
高すぎですよね・・・。少しでも安く抑えたい・・・。
そんな方に朗報です。
燃油サーチャージは、世界共通という訳ではなく航空会社ごとに基準値や金額を設定しているので、数ある航空会社の中には「特典航空券を利用する際には燃油サーチャージ無料」を打ち出している航空会社も存在するんです!!
ANAやJALの特典航空券も、ANAマイルやJALマイルを使うのではなく燃油サーチャージが無料の航空会社特典航空券を使って発券すれば、合計金額を格段に抑えることができますよ!
ANAは有料でも、ユナイテッド航空は無料!
もう少し理解を深めるために、具体的な実例を見てみましょう。
燃油サーチャージが無料になる代表的な航空会社の一つとして、ANAと同じスターアライアンスに加盟するアメリカ・シカゴを拠点に構える「ユナイテッド航空」があります。
日本でもアメリカ本土はもちろん、グアム便などを就航しているので非常に日本人にとっても馴染みのある航空会社です。
今回は人気の東京ーホノルル路線で2社を比較してみましょう。
ANAマイルを使って特典航空券を取得する場合には、往復40,000ANAマイル・諸税は燃油サーチャージを含めて32,380円となりました。やはり燃料代高いですね・・・。
ANAマイルを使ってユナイテッド航空の特典航空券を取得することもできますが、その場合に往復40,000マイル・諸税32,180円とほぼANAと同水準です。
続いて、ユナイテッド航空マイルを使ってユナイテッド航空特典航空券を取得する場合を検索してみます。
ユナイテッド航空マイルを使って特典航空券を取得すると、往復55,000マイル・諸税は6,080円となりました!
往復マイルはANAの方が安くなっていますが、諸税については燃油代がかからないユナイテッド航空の方が約2.6万円安くなっています。
往路のANA便については2019年5月24日から就航する「A380」となっているのも確認いただけるかと思います。
ANAとユナイテッド航空のホノルル路線では往復で1.5万マイルの差があるので、1マイル2円換算すると実際はどちらも同じような金額になるという意見もありますが・・・
https://twitter.com/halohalo_ana/status/1091150749927526400
僕と同じように「陸マイラー」としてマイルをたくさん貯めている方であれば、避けようのない燃料代よりも、カバーすることが可能なマイルで調整ができた方が使い勝手がいいと僕は思います。
燃油サーチャージ価格低下で状況が変わるケースも
燃料代が高騰している時期についてはユナイテッド航空での発券をオススメしますが、一方で仮に燃油サーチャージが「ゼロ」になった場合は、ANA特典航空券の諸税も10,180円まで下がります。
往復必要マイル | 諸税合計 | |
ANA | 40,000マイル | 10,180円 |
ユナイテッド航空 | 55,000マイル | 6,080円 |
その場合にはANAとユナイテッド航空は約4,000円の差しかなくなり、往復15,000マイルの差はそのままですので「ANA特典航空券」を選ぶのがベターです。
燃油代が高騰している時に有効な発券方法
要は何が言いたいのかというと、航空会社間のケースバイケースなので一概には言えませんが、基本的には航空会社によって燃油サーチャージが無料になる方法は、燃料代が高騰している場合に効果が高まるになる可能性が大きいです。
今回のケースのようにANA特典航空券を取得するのにも、ユナイテッド航空特典航空券が利用できたりしますので、比較検討することが大切です!
燃油サーチャージ無料の航空会社特典航空券一覧
それでは特典航空券を発券する際に燃油サーチャージが無料になる航空会社は、どのようなものがあるのでしょうか。
せっかく燃料代が無料でも馴染みがない航空会社だと、利用が難しくなってしまいます。
以下の航空会社では、燃料代無料で特典航空券を取得することが可能ですのでチェックしてみましょう。
ANA(全日空)
ANA特典航空券を発券すると、唯一燃油サーチャージがかからない航空会社があることをご存知でしょうか。
答えは、同じスターアライアンスグループの「エア・カナダ」です!
ANAマイルを使ってエアカナダの特典航空券を発券すると、何と燃油サーチャージが無料になります。
まずは、ANAマイルを使ってANA特典航空券を取得する場合の条件を確認してみると、往復50,000マイル・諸税は燃油代込みで42,520円となっています。
一方でANAマイルを使ってエアカナダ特典航空券を発券した場合には、往復マイルこそ変わりませんが、諸税は何と7,560円まで値下がりします!
金額の内訳を見てみると、燃油代の記載がなくその分がっつり安くなっていますので、これはカナダ方面に行く方にとっては非常に有効な方法です。ぜひ活用してみましょう。
JAL(日本航空)
同じく日系航空会社JALマイルを使って、特典航空券を発券する場合にも燃料代が無料になる航空会社が存在します。
- アメリカン航空
- カタール航空
- マレーシア航空
- スリランカ航空
- ハワイアン航空
- エールフランス
JAL国際線特典航空券は、空席状況によって必要マイルが引き上がる「PLUS(プラス)」という制度も始まっていますので下記リンクから確認しておきましょう。
ユナイテッド航空(United)
アメリカ・シカゴに本社を構え、世界的にも有名なユナイテッド航空の特典航空券は、燃料代が無料になります!
しかもユナイテッド航空運航便の特典航空券に加えて、加盟するスターアライアンス航空会社特典航空券や提携航空会社の特典航空券を発券する時の燃油代も無料という太っ腹サービス!
ユナイテッド航空の特典航空券で燃料代が無料になる航空会社は、以下の通りです。
- アドリア航空
- エーゲ航空
- エアカナダ
- エアチャイナ
- エアインディア
- ニュージーランド航空
- ANA
- アシアナ航空
- オーストリア航空
- アビアンカ航空
- アビアンカ・ブラジル航空
- ブリュッセル航空
- コパ航空
- クロアチア航空
- エジプト航空
- エチオピア航空
- エバー航空
- 吉祥航空
- LOTポーランド航空
- ルフトハンザドイツ航空
- スカンジナビア航空
- 深圳(しんせん)航空
- シンガポール航空
- 南アフリカ航空
- スイスインターナショナルエアラインズ
- TAPポルトガル航空
- タイ航空
- トルコ航空
- エアリンガス航空
- アエロマール航空
- エア・ドロミティ
- アズール・ブラジル航空
- ブティックエア
- ケープエア
- エーデルワイス航空
- ユーロウイングス
- ハワイアン航空
- オリンピック航空
- シルバーエアウェイズ
- 吉祥航空
どうでしょうか、この航空会社の多さ!
燃料代が高騰している時には非常にメリットの大きい特典航空券となりますので、下記マイルの貯め方などを参考にユナイテッド航空マイルを貯めてみましょう。
ユナイテッド航空マイルのメリット・デメリットをより理解したい方は、下記記事からどうぞ。
アメリカン航空(American)
アメリカ・テキサス州に本社を構えるアメリカン航空の特典航空券も、燃料代が無料になることで有名です。
アメリカン航空マイルでは、アメリカン航空はもちろん加盟する「ワンワールド」アライアンスの特典航空券を取得することも可能です。
アメリカン航空の特典航空券で燃料代が無料になる航空会社は、以下の通りです。
- ブリティッシュエアウェイズ
- アメリカン航空
- キャセイパシフィック航空
- フィンランド航空
- イベリア航空
- JAL
- LATAM航空(チリ・ブラジル)
- マレーシア航空
- カンタス航空
- カタール航空
- ロイヤルヨルダン航空
- S7航空
- スリランカ航空
- エティハド航空
- ハワイアン航空
ワンワールドと言えばJAL(日本航空)も加盟していますので、先ほどのANAーユナイテッド航空と同じように燃料代が高騰している時には、アメリカン航空マイルでJAL特典航空券を取得する方法も検討の価値ありです。
デルタ航空(Delta)
続いてもアメリカ・アトランタに拠点を構える「デルタ航空」です。
デルタ航空マイルでは、デルタ航空はもちろん加盟する「スカイチーム」アライアンスの特典航空券を、燃料代無料で発券することが可能です。
僕も入会するだけでデルタ上級会員になれる「デルタアメックスゴールドカード」の保有をきっかけに貯め始めて、最新ビジネスクラス「デルタワンスイート」の特典航空券に交換したりしています。
デルタ航空の特典航空券で燃料代が無料になる航空会社は、以下の通りです。
- デルタ航空
- エールフランス
- 大韓航空
- アエロメヒコ航空
- チェコ航空
- KLMオランダ航空
- アエロフロート・ロシア航空
- エア・ヨーロッパ
- ケニア航空
- 中国南方航空
- アリタリア・イタリア航空
- タロム航空
- ベトナム航空
- チャイナエアライン
- 中国東方航空
- 廈門航空
- アルゼンチン航空
- サウディア航空
- ミドルイースト航空
- ガルーダインドネシア航空
デルタ航空スカイマイルは、貯めづらいので普段はそこまでオススメできませんが、燃料代が高騰している時には有効になる場合があるので、「デルタアメックスゴールドカード」の入会キャンペーンで一気に貯めたり、「ニッポン500マイルキャンペーン」で毎年コツコツと貯めることをオススメします。
まとめ
今日は、高騰する燃油サーチャージを少しでも抑えるために特典航空券を利用する際に燃油代が無料になる航空会社をまとめてみました。
- ANA
- JAL
- ユナイテッド航空
- アメリカン航空
- デルタ航空
日系航空会社も燃料代が無料になる航空会社がいくつかありお得ですし、制度として充実しているのはアメリカ系航空会社となっていますので、それぞれの航空会社のマイルの貯め方を参考にしながら、燃料代が高騰してきたら利用してみましょう。
入会するだけで有名ホテルの上級会員になれ、多くの航空マイレージプログラムとも提携している「SPGアメックス」も、マイルを貯めたい方はおすすめです。
燃油サーチャージがゼロまたは少額の時には、必要マイル数のバランスを見ながらどちらがお得か判断していきましょうね!
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